熱中症対策といえば、水分補給や塩分補給というイメージがありますが、食べ物でも熱中症対策に役立つものがあります。
ここでは、熱中症対策に必要な栄養素や熱中症予防におススメの食べ物を紹介します。
熱中症対策に必要な栄養素
汗は、水分だけではありません。塩分やカリウムなどのミネラルも一緒に身体から排出されます。
ミネラル類が不足すると、熱中症の原因になったり、回復が遅れたりするので普段から摂取する必要があります。
また、身体に疲労回復に効果的なビタミンB1やクエン酸を摂取すると熱中症予防になります。
カリウム
カリウムには、体内の水分調整、筋肉の収縮を補助する働きがあります。
そのため、カリウムが不足すると、細胞が脱水状態になり水分調整ができなったり、筋肉がけいれんしやすくなったりします。
日ごろからカリウムを摂取すると、万が一熱中症になったときに回復に役立ちます。
カリウムを多く含む食物
アボカド、ヒジキ、バナナ、ホウレン草、枝豆、ジャガイモ、サツマイモ、納豆、ブロッコリーなど
マグネシウム
マグネシウムには、カリウム、ナトリウムの細胞内外のバランスを整える働きや血圧や体温調整する働きがあります。
マグネシウムが不足すると、筋肉のけいれんや筋肉痛が起こります。また、不整脈や心筋梗塞、脳梗塞を発症する危険性もあります。
特に中高年になるとマグネシウムの吸収率が低くなるので、積極的に摂るように心がけましょう。
マグネシウムを多く含む食物
枝豆、オクラ、ホウレン草、ゴボウ、とうもろこし、そら豆、やまいも、ショウガなど
ビタミンB1
ビタミンB1には、糖質を分解する働きがあります。
糖質が分解されないと、体内に疲労物質がたまりやすくなり、熱中症にかかるリスクが増えます。
日常的に摂取することで、熱中症にかかりにくい体作りができます。
ビタミンB1を多く含む食物
豚肉、ハム、ウナギ、たらこ、いくら、玄米、大豆、海苔など
クエン酸
クエン酸には、乳酸の発生を抑え、疲労回復する働きがあります。
クエン酸を多く含む食物
梅干し、レモン、グレープフルーツ、黒酢、もろみ酢など
熱中症予防の食物
熱中症予防には、上記のカリウム、マグネシウム、ビタミンB1、クエン酸を多く含む食べ物を摂るようにしましょう。
ジャガイモ
じゃがいもはカリウムの含有量がとても多い野菜のひとつです。また、ビタミンB1も多く
熱中症対策におすすめです。
1年中出回っている食材なので、色々な料理に使えますね。
梅干し
梅干しは、汗とともに失われやすい塩分、ミネラルの補給に最適です。
疲労回復効果のあるクエン酸も多く含まれています。
ただし、熱中症予防に良いからと、食べすぎると塩分の摂り過ぎになります。1日1個で十分な効果が期待できます。
豚肉
ビタミンB1が牛肉の約10倍含まれています。タンパク質も多いので、夏バテ防止にも効果的です。
スイカ
スイカには、身体が活性酸素の影響を受けにくくする抗酸化成分が豊富に含まれています。
また、糖分や水分を多く含んでいるので、エネルギーや水分の補給がひとつでできる優れものです。
塩をふって食べれば、塩分補給もできて一石三鳥です。
夏野菜
きゅうりやゴーヤなどの夏野菜は、水分、ビタミンB群、ビタミンCなど熱中症予防に必要な栄養素を豊富に含んでいます。
また、夏野菜には身体を冷やす作用もあるので、夏バテ防止にも効果的です。
熱中症対策にNGな飲み物
夏になると、水分補給と称して冷えた生ビールを飲む方も多いですね。
でも、ビールのようなアルコール飲料は、脱水症状になる危険性があります。
ビールを飲むとトイレが近くなりますよね。これは、ビールの利尿作用によるものです。
結局は、飲んだ以上の水分を体から排出してしまうため、脱水症状になりやすくなります。
また、カフェインも利尿作用があるので、コーヒーや緑茶も控えた方がよいでしょう。
どうしてもお茶が飲みたいという方は、カフェイン0の麦茶がおすすめです。
まとめ
熱中症対策には、こまめな水分補給はもちろんですが、日ごろから食べ物にも気を付ける必要があります。
田舎育ちの私は、子供の頃、食卓には夏野菜が並び、おやつはすいか、喉が渇いた時には麦茶を飲んでいました。
今思うと、旬のものをバランスよく食べることで自然と熱中症対策ができていたような気がします。
最近は、熱中症対策でドリンクばかり注目されていますが、これらの栄養素や食べ物をしっかり摂ることで熱中症になりにくい体を作ることも大切です。