熱中症は自分には無縁!と思っていませんか?
総務省の発表によると、平成30年5月~9月に熱中症で搬送された人数は、95,137人。
これは、前年度より約1.8倍増加しています。最も多いのは、65歳以上の高齢者で、全体の48.1%、次に18歳から64歳までの成人が37%になっています。
これは、あくまでも救急搬送された人数だけです。
軽い熱中症も含めると、かなりの人数になると思います。
ここでは、熱中症の原因や症状について紹介します。
熱中症とは
熱中症は、気温や湿度が高い環境で、体に不調をきたすことです。
体内の水分や塩分のバランスが崩れると、体温をうまく調節できなくなり、熱中症になります。
症状は、めまいや立ち眩みのような軽いものから、最悪、死に至るケースもあります。
熱中症の原因
熱中症の主な原因には、環境よるもの、身体の状態によるもの、行動によるものがあります。
環境によるもの
- 気温や湿度が高い
- 風が弱い
- 日差しが強い
通常、私たちは、体温が上がると汗をかきます。
その汗が蒸発するときの気化熱によって、体の熱が奪われ、体温が下がります。
ところが、上記のような環境では、汗が蒸発しにくくなったり、体に熱がこもったり、体温調節がうまくいかなくなり、熱中症になります。
身体の状態によるもの
- 暑さにからだが慣れていない
- 疲れ、寝不足、病気など体調不良
- 高齢者や乳幼児
- 運動しない人
- 持病のある方
- 肥満の人
このような人達は、体温調整機能がうまく働かず、熱中症のリスクが高くなります。
まだ暑さに慣れていない5月~6月は、油断すると熱中症にかかる可能性があるので要注意。
また、発汗を抑制する薬、利尿剤など薬によっても熱中症のリスクは高まります。
行動によるもの
- 激しい運動
- 炎天下での長時間労働
汗には、水分だけでなくナトリウムも含まれています。
大量に汗をかくと、体内の水分、ナトリウムが失われ、体に不調をきたします。
一般的に、体内の水分が2%失われると、運動能力が低下すると言われています。
熱中症の症状
熱中症の症状には、「熱失神」「熱けいれん」「熱疲労」「熱射病」の4種類あります。
また、その重症度によって、3段階に分かれています。
熱失神
原因:体温が高くなると、体温を下げようと皮膚の血管が広がります。
そのため、血圧が低下して、脳への血流が悪くなることにより起こります。
症状:めまい、たちくらみ、一時的な失神
熱けいれん
原因:大量の汗をかき、水分しか補給していないとき、血液中の塩分が不足することにより起こります。
症状:筋肉痛、手足がつる、こむらがえり、筋肉のけいれん
熱疲労
原因:大量の汗をかくと、水分補給が追い付かなくなることで起こります。
症状:吐き気、嘔吐、頭痛、倦怠感、集中力や判断力の低下
熱射病
原因:体温が上昇して体温調整機能がマヒして起こります。
症状:体温が高い、言動がおかしい、意識が無くなる、ショック状態
熱中症の分類
また、熱中症の症状は、その重症度によって、3段階に分かれています。
軽度の症状の場合は、涼しい場所で休ませる、スポーツドリンクや経口補水液などナトリウムを含んだ飲料をたくさん摂取することで改善できます。
重症の場合は、命の危険性もありますので、すぐに救急搬送してください。
まとめ
熱中症の原因を知っていると、ある程度予防することができます。
また、症状を理解することで、早期に対処でき、重症化を防ぐこともできます。
年々気温が上昇していると感じる今日この頃、熱中症にかからないよう注意してくださいね。